「電子カルテの標準仕様」、国を挙げて制定せよ
GHC(グローバルヘルスコンサルティング)が提供しているメディ・ウオッチに先週27日付で「電子カルテの標準仕様」、国を挙げて制定せよ―社保審・医療部会の永井部会長が強く要請」という記事がありました。
カンタンに記してしまうと、次のような感じかな?
現在の電子カルテはコストが高く、かつベンダー毎の仕様がバラバラなので連携や他ベンダーへの乗り換えが容易ではない。だから国で標準仕様を決めることによってコストを下げ、地域におけるデータ連携も容易にできるようにして欲しい。
たしかにそうですねぇ。電子カルテの三原則を担保するための仕組みやデータベースのテーブル構成は統一して、UIや機能、レスポンスなどで各社が競うようになってくれれば、他ベンダーへの乗り換えもシステムの面からは負担が小さくなりそう。
地域連携については、電子カルテをはじめとする情報システムの連携(≒データの連携)もそうですが、それよりも運用面のほうが大変という印象なのでシステムだけではどうにもならないと思う。もちろん、データ連携が容易になればハードルのひとつが下がるのでよいのは間違いありませんが。
電子カルテの更新について少し記します。
電子カルテの他ベンダーへの乗り換え
私がいる病院は数年前に電子カルテを導入したので、まだ入替・更新の検討などしていませんが、電子カルテ導入が早かったまわりの病院をみると結構更新されています。傾向としては
大学病院や旧国立、公立病院は同じメーカの新しいバージョンに更新、中小規模病院は他ベンダーへの乗り換えも見つけることができる
といった感じです。
具体的には、富士通やNEC(CSI含)を使っていた病院がソフトウェアサービスやソフトマックスに乗り換えるという話を複数病院で聞きます。ただ、この乗り換えについては、話を聞く限り「積極的に乗り換えたかった」という雰囲気はありません。コスト削減が最優先され、現場の希望は二の次になった結果、乗り換えとなった(なってしまった)というもの。
ちなみに私がいる病院は富士通(EGMAIN-GX)ユーザーです。富士通がベストだなんて思っていませんが、電子カルテ導入検討時のデモでソフトウェアサービスは機能が足りなかったのも事実。このあたりは病院によって違ってくるので、選択肢の中からよりベターなものを選ぶことが必要です。そういったコトをするのも病院SEの仕事ですね。
現場にとってよりよい環境をつくることは、患者さんによりよい医療サービスを提供することにつながると考えています。がんばりましょー!!
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