無料イラストと思ったら著作権侵害、賠償金11万円

佐賀県の小学校でインターネットで見つけた風鈴のイラストを学校だよりに利用したところ、イラストの製作者さんから著作権侵害を指摘され賠償金11万円を支払ったというニュースがありました。たとえば佐賀新聞による記事。

検索語は フリー 無料 風鈴

記事によると、校長が学校だよりに使うためにインターネットで「フリー 無料 風鈴」で検索。その結果で見つけた風鈴のイラストだったけど、そのイラストはフリーではなかったということみたい。なんともありがちな話(苦笑。

そのイラストが表示されていたページには著作権の説明はなかったということですが、著作権の説明がなかったのであれば、"使わない"選択をするのが正しいと思う… 私ならばそうするのですが、そのあたりは考え方の違いでしょうか。

そもそも、"無料イラスト"や"フリー素材"といった検索語でひっかかるページ、勝手にイラストをあつめた"まとめサイト"的なものが少なくありません。多くの閲覧者を得てアフィリエイトで稼ごうという程度であれば百歩譲ってあれですが、そのテのまとめサイトはもっと悪質なことがあります。

マルウェアなどをばらまくサイトも

そう、そのテのサイト、マルウェアの類が仕込まれていることがあります。2007年だったでしょうか、千葉大学の附属病院で電子カルテがウイルス感染で使えなくなったことがありました。原因は事務系の職員がフリーの画像だったかイラストをダウンロードするためにアクセスしたサイト(中国のサイトと報道されていました)からウイルスがダウンロードされたということだったと記憶しています。

最近はエンドポイントやネットワークでWebレピュテーションやbotネットのフィルタリングを行っていると思うので、一昔前よりは安全になってきているとは思いますが、完全ではありません。怪しげなサイトにはアクセスしないよう通達しても、何が怪しいといったことをエンドユーザーに判断させるのは極めて困難であることも事実。

だからといってホワイトリスト方式で運用というのはほぼほぼ不可能だと思いますし… 難しい

そもそも著作権に対する意識が低い

少し話がそれてしまいましたが、今回の著作権侵害は結局のところ著作権に対する意識の低さによるものです。最初に記したように、著作権の説明や利用に関する説明がなかったのであれば使わないのが正しい。

私が働いている病院でも他人事ではありません。フリーサイトの危険性と著作権の大切さについてより啓蒙しないといけないと感じた一件でした。